【講演レポート】「働く」を支える支援とは?就労継続支援A型の現場から

こんにちは。
L.I.Jスタッフの青山です。 先日、大阪国際大学の心理コミュニケーション学科の授業にて、「就労継続支援A型事業所での支援」について講演させていただきました。

心理や福祉、対人支援を学ぶ学生さんたちにとって、「働くことを支える支援」は少しイメージしづらい分野かもしれません。でも、だからこそ知ってほしいリアルな現場のお話をお届けしました。


◆ 就労継続支援ってなに?

障害や難病を抱える方の中には、「今すぐ一般企業で働くのはちょっと難しい」という方もいます。
そういった方に「働く場所」と「支援」を提供するのが、就労継続支援です。

とくに今回取り上げたのは、就労継続支援A型と呼ばれる形態。
ここでは、利用者さんと雇用契約を結び、「労働者」としてお給料をもらいながら働くことができます。


◆ A型とB型、何が違うの?

学生さんからも多かった質問が「A型とB型って何が違うの?」というもの。
以下の表がポイントです。

項目A型B型
雇用契約あり(労働者)なし(工賃として支給)
給与最低賃金以上数千円〜の工賃
対象働く力がある程度ある人体力・精神面で配慮が必要な人
目標一般就労への移行安定した生活と居場所の提供

A型は“働く力”をさらに育てて、企業就職につなげていく支援が特徴です。


◆ 私たちの事業所での取り組み

私が関わっている「L.I.J事業所」では、内職の軽作業にとどまらず、外部の工場や企業での作業、さらには自社で運営する民泊の清掃業務など、さまざまな仕事を提供しています。

民泊では、将来的には清掃だけでなく、予約管理や施設運営といった幅広い業務にも挑戦してもらいたいと考えています。

利用者さんの「得意」や「できること」が少しずつ増えていく姿は、私たちにとっても大きな喜びです。


◆ 就職活動の支援

履歴書の書き方や面接練習だけでなく、企業見学、実習、面接への同行など、手厚いサポートを行っています。

でも大事なのは、「その人にとって本当に合った仕事って何だろう?」と考えること。
表面的な希望だけでなく、「なぜそれを選んだのか」「何が不安なのか」まで、しっかり聴く姿勢が求められます。


◆ 学生さんと一緒に考えたケースワーク

講義の後半では、実際によくあるケースを取り上げ、ワークも行いました。

ケース:利用者さんから「この作業は苦手だからやりたくない」と言われたら?

この場面で大切なのは、「苦手だから外す」という単純な対応ではなく、以下のような対応です:

  • なぜ苦手なのかを丁寧に聴く
  • 支援や工夫で乗り越えられるか一緒に考える
  • 「仕事」であることを説明しながら、少しずつ挑戦してもらう

就労支援とは、できないことを避けることではなく、「どうすればできるか」を一緒に考える支援です。



◆ まとめ:心理支援と就労支援の接点

心理コミュニケーション学科の学生さんにとって、“働くことを支える支援”は意外と身近です。

  • 利用者さんの声にしっかり耳を傾けること
  • その人の“本当の思い”に気づくこと
  • 単に希望を叶えるのではなく、成長のチャンスをつくること

    講義を通じて、支援の現場を少しでも身近に感じてもらえたなら、とても嬉しく思います。

    今後も、こうした福祉や支援の現場について、わかりやすく発信していきたいと思います。
    読んでくださって、ありがとうございました!

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